さわやかな萌黄色地に二色向蝶文の小袿、朱鷺色の単衣、濃色の長袴|『小袿三点セット』装束納品事例

菊理のホームページをご覧いただきありがとうございます。

このホームページでは、お客様にご納品した装束の数々を一例としてご案内しています。

この記事でご紹介する装束は、菊理の旧ホームページでもご紹介していた装束で、
お客様からお喜びのお便りと、装束を着てお楽しみのお写真を頂きましたので、加筆して再掲載いたします。

各種装束販売のご案内はこちらでご覧ください

Kimono of aristocratic women in medieval Japan “Kouchigi”
Women’s costumes in the Tale of Genji

「お納めした小袿三点セット」

『小袿三点セット』詳細

「十二単が欲しいな」と思っても十二単を一度に揃えるのは高額になりますし、一人で十二単を着ることはとても難しく大変です。
そこで菊理は平安時代の貴族女性が普段着、日常着として着ていた
● 小袿(こうちぎ)
● 単衣(ひとえ)
● 長袴(ながばかま)
の『小袿三点セット』をお勧めしています。

♦装束のご案内動画はこちらをご覧ください♦

We sell “Kouchigi”, which was worn by aristocratic women during the Heian period as daily wear, as a “Kouchigi 3-piece set”.
我们将平安时代贵族女性日常穿着的“Kouchigi”作为“Kouchigi 3件套”出售。

▷装束についてのお問い合わせはこちらお問い合わせ

『小袿』を細かく見てみよう

白色の部分が中陪、薄い黄緑色の部分がおめり(裏地)です Nakabe(white)、Omeri(pale green)

「小袿」についてはいくつかの解釈があります。
●古来:「袿」より若干小ぶりに仕立て、袿の上に重ねて着るもの
●現代:袿に「中陪(なかべ)」を挟んで仕立てることで、襲の色目を表現しているもの
菊理では特別にご指定がない場合、中陪を挟んで仕立てたものを「小袿」としています。

小袿は、おめりと中陪にどのような色をもってくるかで、見た目の印象がまったく変わってきます。
この色選びが装束を仕立てる最大の楽しさかもしれません。きっと平安の女性たちも、現代の女性たちと同じように、色の組み合わせを楽しんでいたことでしょう。

【写真の小袿の詳細】
・表地:明るい萌黄色(もえぎいろ)の生地に白と萌黄色の向蝶文(むかいちょうもん)
・中陪:白色
・おめり(裏地):淡い黄緑色

各種装束販売のご案内はこちらでご覧ください

『単衣(ひとえ)』を細かく見てみよう

単衣は小袿の下に着る衣で、表に着る小袿ほど目立ちませんが、装束全体の印象をまとめるカラーコーディネートの重要アイテム。小袿が明るいグリーンでまとめられていますので、まるで花びらを連想させるような朱鷺色(ときいろ)の単衣を合わせることで、爽やかで可憐な印象を与えます。

優しく可憐な朱鷺色の単衣 Hitoe

“Hitoe” is a pale and gentle pink color.

『長袴(ながばかま)』を細かく見てみよう

長袴は「濃色(こきいろ:臙脂や濃い紫色の場合が多い)」と「緋色(ひいろ:朱色かかった赤色を言う場合が多い)」の二種類が代表的な色目となります。現代では一般的に既婚者が用いるのは緋色の袴、未婚又は既婚でも第一子を出産するまでは濃色の袴を用いると云われていますが、菊理はお客様に「お好きな色目をお選びください」とお伝えしています。

各種装束の納品例(動画)はこちらをご覧ください

今回のお客様は濃色の長袴を選ばれました Nagabakama

“Nagabakama” is a long-hemmed hakama that comes in two colors “kokiiro” and “hiiro”. “Kokiiro” is a deep reddish purple, and “Hiiro” is a bright red.
“Nagabakama”是一种长边裤裙,有两种颜色:“kokiiro”和“hiiro”。 “Kokiiro”是深红紫色,“Hiiro”是鲜红色。

有職故実(ゆうそくこじつ:古来の決まり事)では装束には厳格な決まり事がありましたが、菊理のお客様は趣味で装束を楽しまれるのですから、あまり故実や伝統に縛られず、濃色、緋色、どちらの色目でも、袴を自分のお好みの色目でお仕立てすることをお勧めしています。ちなみに菊理はラベンダー色の長袴など、現代色の袴も各種承っています。

各種装束販売のご案内はこちらでご覧ください

お客様のお声

「大好きな向蝶丸紋の小袿を作ることができて とても嬉しいです 龍笛のレッスンも頑張ります!引き続きよろしくお願いします!」

「この装束を着てイベントに行ったらテレビ局に取材されました!」とお知らせいただきました。装束を楽しんでくださっているご様子に、私達もとても嬉しく励みになります。

ご依頼ありがとうございました。

【菊理がご提案する装束のポイント】

化繊をオススメ・・・なぜ?

・お手入れが楽! ・発色が美しく写真映え! ・正絹より価格が抑えられる!

化繊生地とは言え、機織りは正絹生地と変わらぬ工程で織られ、文様(生地の模様)も伝統ある有職文様を織り込んでいます。
そのように丁寧に織られた装束生地を、日本の装束職人が、真心込めて丁寧に仕立てますのでご安心ください。

「装束がほしいけど、何をどのように注文して良いか分らない」という方のために「色柄」「仕立て方」などの細かな希望や「ご予算」を親切丁寧にお伺いして「あなただけの一着」をお仕立てします。

装束は専門用語が多く、分かりづらいことも多いかと思います。
メールなど、文字や文章ではニュアンスが伝わらなかったり、誤解や思い違いなども起こりやすいので、
お電話や、Zoom、LINEなどのオンラインでもご対応させて頂きます。

できるだけ専門用語を使わず、どんな小さなご質問でも、何回でも、とことんお答えします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

【禁】画像等の無断転載、無断使用は固く禁じます

  ※注1:記事内の色彩名はサイト主の主観で表記しており、厳格なものではありません。
  ※注2:記事内の色調はご覧になるモニター、ディスプレーにより差異があることをご承知ください。