「綴じ糸が切れてしまった」「檜板が割れてしまった」檜扇(ひおうぎ)舞扇の修理事例/お客様から頂いたお写真も紹介!
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菊理は「十二単」「狩衣」などの時代装束はもちろん、十二単姿には欠かせない「檜扇(ひおうぎ)」の販売や修理についても、ご相談を承っています
今回頂いたお問合せは檜扇の修理についてでした
「日本舞踊をやっていますが、使っている間に檜扇の綴じ糸があちらこちらと切れてしまいました。現在は簡易的に自分で補修していいますが、糸の色がバラバラなので全体をやりかえてほしい。また、ヒノキ板が割れている箇所がありますが修理できそうでしょうか?」
「お納めした檜扇2面」
ご依頼
1. そもそも『檜扇(ひおうぎ)』とは
2. 檜扇の修理内容
3. お客様から頂いたお写真
そもそも『檜扇(ひおうぎ)』とは
みなさんは、「檜扇(ひおうぎ)」をご存知でしょうか? 十二単を着たお雛さまが持っている綺麗な絵が描かれた優美な扇子、これを「檜扇(ひおうぎ)」といいます
檜扇は複数のヒノキの薄い板を糸で綴じ、美しい彩色が描かれた扇です。千年以上前の平安時代に日本で誕生した、メード・イン・ジャパン。当時の高貴な女性は顔をあらわにしませんでしたので、檜扇は顔を隠す必須アイテムでした
檜扇は伝統工芸品としても人気があり、鑑賞用として飾っているだけでしたら壊れることはほとんどありません。しかし日舞や巫女舞など日常的に道具として使用する場合、使っているうちに綴じ糸が切れたり、彩色が剥がれてしまうことは珍しくありません
今回修理のご依頼を頂いた檜扇は、桜が描かれた檜扇と松竹梅が描かれた檜扇の2面ですが、パッと見る限り「どこが修理が要るの?」と思うほどきれいに使われている檜扇です
檜扇の修理内容
桜の檜扇
写真①:修理前(before)
お客様は綴じ糸が切れるたびにご自分で簡易的に補修されていたそうです(「別色の糸が補修された箇所)
写真②:修理後(after)
別色糸を全て取り除き、改めて綴じ直しました。また、色の剝がれているところは元の色に近い色で彩色し直しました
写真③:修理前(before)
別色の糸で補修。ヒノキ板が割れ彩色が剥がれてしまっています
写真④:修理後(after)
割れた板の補修と切れた糸の綴じ直し、剥がれた色の塗り直しをしました
(今回は檜板の損傷が軽微だったため修理が可能でしたが、損傷具合によっては修理をお受けできない場合もございます)
松竹梅の檜扇
綴じ糸を全て取り替えました
お客様から頂いたお写真
<お客様よりお礼のお言葉をいただきました>
”おかげさまで無事に舞踊の会、終了しました。今回は十二単の柄行きの振袖を着ましたので、檜扇を手にして舞ました。”
” 昨年の舞台では舞の途中で檜扇の糸が切れてしまいびっくりしたので、今回は綺麗に修理していただき安心して舞いに集中できました ”
とても華やかで美しい舞姿! きれいに蘇った檜扇を手に、艶やかに舞うお姿は感動もの。大変ご満足いただけたようで、菊理も嬉しく思います。このたびはご依頼頂きありがとうございました
檜扇の綴じ糸が切れてしまった、ヒノキ板が割れてしまった、など檜扇や舞扇のことは菊理にお任せください
できるだけ専門用語を使わず、どんな小さなご質問でも、何回でも、とことんお答えします。
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