若葉のような明るく浅い黄緑色地に白色臥蝶丸文の小袿、単衣、長袴の三点セット|装束納品事例

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菊理のホームページでは、お客様にご納品した装束の数々を、一例としてご案内しています。

今回ご紹介するのは「小袿袴」の一例で「小袿(こうちぎ)」は平安時代の高貴な女性の装束で、「単衣(ひとえ)」と「長袴(ながばかま)」の上にこの「小袿」を羽織り、日常着としていました。

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Kimono of aristocratic women in medieval Japan “Kouchigi”
Women’s costumes in the Tale of Genji

「お納めした小袿三点セット」

『小袿(こうちぎ)』

平安時代の小袿は、位の高い女性が準正装として羽織る上着で、普通の袿よりも身丈が短いものと云われています。しかし近世より小袿は、袿と同じ形で表地と裏地(うらじ:おめり)の間に中陪(なかべ)という別の生地を挟んだ三重の仕立のものを指すようになりました。菊理のお仕立てする小袿も、中陪を挟んだ袿を『小袿』としてお納めしています。

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薄い黄色の部分が中陪、濃い緑色の部分がおめり(裏地)です Nakabe(pale yellow)、Omeri(dark green)

おめりと中陪の2色にどの色を選ぶかで、見た目の印象がまったく変わってきます。この色選びが装束を仕立てる最大の楽しさかもしれません。

若葉のような明るく浅い黄緑色→薄い黄色→濃い緑色の同系色で重ねた今回の小袿は、緑色の最大の特色である、落ち着き、癒しやリラックス感を感じさせる優しいカラーコーディネートとなっています。また緑色は主張しすぎない色ですので、誰にも合わせやすいのが特徴です。

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若葉のような明るく浅い黄緑色に可愛らしい蝶の文様の小袿 Kouchigi

・名称:小袿
・表地:若緑色の生地に白色の臥蝶丸文(ふせちょうまるもん)
・裏地:濃い緑色
・中陪:薄い黄色
【表地の生地には同じシリーズで地色が水色、オレンジ色、薄黄色、薄桃色、薄い紫色があります】

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『単衣(ひとえ)』

小袿の下に着る単衣は、少ししか見えませんが全体の印象をまとめるカラーコーディネートの重要アイテム。小袿が緑色でまとめられていますので、まるで花びらを連想させるような桃色の単衣を合わせることで、全体的に春の花のように可憐な印象を与えます。

花びらを思わせる可憐な桃色の単衣 Hitoe

『長袴(ながばかま)』

長袴は濃色(こきいろ)と緋色(ひいろ)の二種類が代表的な色目となります。一般的に既婚者が用いるのは緋色の袴、未婚又は既婚でも第一子を出産するまでは濃色の袴を用いると云われていますが、菊理はお客様に「お好きな色目をお選びください」とお伝えしています。お客様は趣味で装束を楽しまれるのですから、あまり故実や伝統に縛られず、どちらの色目でも、袴を自分のお好みの色目でお仕立てすることをお勧めしています。

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今回のお客様は緋色の長袴を選ばれました Nagabakama

緋色は巫女さんの袴のイメージが強く、若い女性の色と思われがちですが、歴史的には実は逆というのも面白いですね。

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【菊理がご提案する装束のポイント】

化繊をオススメ・・・なぜ?

・正絹より安い! ・お手入れが楽!

化繊生地とは言え、機織りは正絹生地と変わらぬ工程で織られ、文様(生地の模様)も伝統ある有職文様を織り込んでいます。
そのように丁寧に織られた装束生地を、日本の装束職人が、真心込めて丁寧に仕立てますのでご安心ください。

「装束がほしいけど、何をどのように注文して良いか分らない」という方のために「色柄」「仕立て方」などの細かな希望や「ご予算」を親切丁寧にお伺いして「あなただけの一着」をお仕立てします。

装束は専門用語が多く、分かりづらいことも多いかと思います。
メールなど、文字や文章ではニュアンスが伝わらなかったり、誤解や思い違いなども起こりやすいので、
お電話や、Zoom、LINEなどのオンラインでもご対応させて頂きます。

できるだけ専門用語を使わず、どんな小さなご質問でも、何回でも、とことんお答えします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

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