雅楽楽器「笙」修理調律事例⑥「音が鳴りにくい」「鳴らない音がある」時は菊理にご相談ください

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菊理は雅楽楽器の購入やメンテナンス、修理、日頃のお手入れに関するご相談も承っていますが、今回の記事では「音が鳴りにくい笙の修理調律」についてご紹介いたします。

ご相談内容

笙はとてもデリケートな楽器です。修理やメンテナンスは菊理にお任せください

「鳴らない音がある笙のメンテナンスは可能でしょうか」というお電話でのお問い合わせをいただきました。伺ったお悩みは

  • 特定の音が鳴らない
  • 笙を長年使用する中で、専門家のメンテナンスを受けていない
  • ご自身の持ち合わせる道具で部分的な補修を重ねてきた
  • 今回は応急処置ではなく、専門的な手入れを行いたい

というものでした。

早速、状況診断をさせていただきましたところ、一見、どこに不具合があるのか分からないくらい、大切にされているキレイな楽器です。しかし分解して笙の心臓部とも言える根付け部分をよく見ると、やはりご自身で補修された部分はひと目で分かる状態でしたし、炙り方(温め方)が不足気味で不均等だった様子が伺えました。

『そもそも笙の音の鳴る仕組みって?』解説

雅楽楽器「笙」の分解写真(知識と技術の無い方は決して分解しないでください)

笙は、黒いおわんのような部分(=頭:かしら)に17本の竹が差し込まれています。現代の笙は17本の竹管のうち、2本は音が鳴らない構造になっているのですが、残りの15本の竹管の根元(根継:ねつぎ)に「響銅(さはり)」という金属製の「簧(した:リード)」が付けられていており、このリードが振動することによって、あの笙独特の澄んだ綺麗な音が鳴るのです。


「音が出にくい」のはリードに問題がある場合がほとんどですが、今回の笙の「音が出にくい」原因は、やはりご依頼主がご自身で補修された部分の不具合のようでした。

状態診断

お預かりした笙を専門の楽器職人が確認したところ、
「これまでに、ある程度の補修をしてきた痕跡が見られますね」との所見でした。

鳴らない音がある原因としては

  • 簧(リード)の接着状態
  • 簧に塗布された青石の状態

ですが、全体の状態としては

 ・簧の気密性

 ・経年による簧のバランスの崩れ

により、音の立ち上がりや安定性に影響が出ている状態でした。

修理・調整内容

竹管の根元(根継)とリード部分の拡大写真

笙専門の楽器職人が、専用の工具と工程を用いて洗替・調整を実施。
全音を個別に確認しながら、

  • 簧の状態調整
  • 気密の再構築
  • 個々の音程(ピッチ)
  • 鳴りのバランス調整

を行いました。

修理後の変化

菊理はあなたの大切な笙を長くお使い頂けるよう、お手入れ(メンテナンス)の方法をしっかりご指導します

修理後は、

  • 鳴らなかった音、鳴りにくかった音も安定
  • 息の入りが良くなり、無理なく音が立ち上がる

となり、本来の音色と機能を取り戻しました。また、ご依頼者様は壮年の男性でしたので、

  • やや強めの息を入れても鳴り負けせず、笙本来の響きが安定して得られる状態

に調整させていただきました。

専門的手入れの重要性

笙は繊細な構造を持つ楽器であり、自己流の補修を重ねることで、一見問題が解消したように見えても、音色やバランスに影響を及ぼすことがあります。


違和感を感じた時点で、専門職人による点検・調整を行うことが、楽器を長く良い状態で保つための重要なポイントです

  • 音が出にくい
  • 出ない音がある
  • 息漏れがする
  • 空鳴りする

こんなお悩みの方はぜひご相談ください。笙は和音の美しい優美な楽器ですがとてもデリケート。日常的なお手入れと、定期的なメンテナンスを心掛けましょう。

修理事例ご紹介

笙の不具合にはさまざまな原因があります。その他の事例をご紹介しますので、ぜひ下記リンクをご覧ください。

「遺品の古い笙」修理事例
あたため方に問題あり
「笙の竹が折れてしまった」事例
2枚舌のプラ菅
本番まで1ヶ月しかない

菊理は使われなくなった雅楽楽器や衣裳の買取りもしています。
お買取りした楽器や装束の一部は、子ども向け雅楽教室の体験用楽器、装束に使用しています。眠ったままの雅楽楽器や装束などでお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。本管はもちろん、プラ管も買取りいたします。

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