ビューティーコンテスト世界大会のナショナルコスチューム「袿装束」の製作、納品事例とお客様のお声｜十二単オーダーメイドの流れ③完結編
菊理のホームページをご覧いただきありがとうございます
「ぜひとも “日本代表” として伝統ある十二単で出場したい！」
「世界へ日本の美しさを発信したい！」
今回の記事は、そんな熱い情熱を抱いて世界へ羽ばたいたお客様からのご依頼に、菊理が誠意を持ってお応えした記録。
2024年５月シンガポールで開催されたビューティーコンテスト世界大会に日本代表として出場されたお客様から「ナショナルコスチューム」としてオーダー頂いた「袿装束」の企画から納品までご案内するシリーズの完結編。平安装束のオーダーメイドの流れと併せてご紹介しますので、どうぞご参考にご覧ください
「お納めした袿装束とオーダーメイドの流れ③完結編」
① 袿、単衣、長袴の詳細
袿（うちぎ）詳細
『赤色亀甲地三色向蝶丸文（あかいろきっこうじ さんしょくむかいちょうまるもん）』
・表の生地は鮮やかな紅とも言える赤色の亀甲文様の生地に、紫、白、黄色の三色の蝶の文様が織り込まれています
・裏地（おめり）は、山吹色にも近いはっきりとしたレモンイエロー
単衣（ひとえ）詳細
『萌黄色幸菱文（もえぎいろさいわいびしもん）』
長袴（ながばかま）詳細
『緋色の長袴』
・紐先に白色の飾り紐「龍鼓（りゅうご）」をワンポイントとしてあしらっています
・お客様のご希望によりウォーキングしやすいよう裾の長さを調整して仕立てています（カットせず元の長さに戻せます）
平安装束は通常の着物より大きいため、通常サイズの和箪笥には収納できません。菊理は専用の ” 装束ケース ” でご納品いたします
②檜扇「花車」の詳細
さまざまな四季の花々で飾られた御所車を「花車（はなぐるま）」といいます。江戸時代に大人気だった文様で現在も着物の文様に取り入れられています。日本の美の代表と言っても過言ではないとても華やかな檜扇ですね
檜扇には松竹梅の造花「糸花」と古代より伝わり自然界を司るとされる五色（青（緑）、赤（橙）、黄、白、黒）に桃色を加えた「六色飾り紐」を付け ” 檜扇専用ケース ” でご納品いたします
♦③天冠の詳細
平安装束をきらびやかに彩る「天冠（てんがん）」。
天冠は西洋のティアラと異なり決して華美ではないものの日本の美を演出するアクセントとして最高のアイテム。現代では子供が舞う舞楽（童舞）で用いられたり神社の巫女さんなどが着けていたりします
天冠は金色と銀色の二色をご用意していますが、今回のお客様はステージで映えるものをということで「華やかな金色天冠」を選ばれました。天冠は上品で高級な ” 天冠専用ケース ” でご納品いたします
④最終チェック
世界大会では各国の出場者がナショナルコスチュームでナショナルフラッグ（自国の旗）を掲げてのランウェイ・ウォーキングを行うとのこと。まずは事前に何度も調整して長さを決めたオリジナル寸法の長袴を着用し履き心地と歩きやすさをチェック
華麗なウォーキングと共にフラッグを操るパフォーマンスを実際に装束をまとっての着心地やサイズ感を確認。慣れない長袴での歩の進め方に戸惑うお客様に、菊理は長袴着用時の独特な足さばきをレクチャーしました
他の国々の出場者が派手なパフォーマンスを繰り広げるであろう国際大会と言えども袿装束でのパフォーマンスはやはり雅でなければなりません。派手なパフォーマンスでアピールする外国の出場者に対抗して、いかに外国の審査員に日本の雅をアピールするかを話し合い、腕の動かし方、手の向きや檜扇の使い方など細かな所作を綿密にチェックしました
「これなら外の出場者に負けない、日本らしい美しさでパフォーマンスできます！」と大変お喜びいただきました
⑤ 世界大会のお写真とお客様のお声
お客様から届いたハガキには、お喜びと共にとてもご満足いただいた様子がうかがえ、菊理も大変嬉しく思います。この度はご依頼いただきありがとうございました
ビューティーコンテスト世界大会のナショナルコスチューム「袿装束」の製作事例を全３回でご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか？
平安装束は工場の大量生産品ではなく全てがオーダーメイドです。菊理はお客様がどんなシーンや用途で着たいのかを丁寧にお伺いし「お客様だけの特別な装束」を製作いたします
全国でもめずらしい十二単のオーダーメイド販売
お客様のお好きな色柄で
日本の職人が１つ１つ心を込めて製作いたしますのでご安心ください
十二単に長年憧れ、特別な想いを抱かれているお客様は少なくありません
夢やこだわりなどをなるべく忠実に再現できるよう、お客様との会話から生地や色柄、装束の仕立て方法などをご提案し、出来上がり装束のイメージを共有します
本格的な十二単から軽くて動きの楽な袿装束、
お子様用装束から舞台衣装まで幅広く対応致します
「装束がほしいけど、何をどのように注文して良いか分らない」という方のために「色柄」「仕立て方」などの細かな希望や「ご予算」を親切丁寧にお伺いして「あなただけの一着」をお仕立てします。
装束は専門用語が多く、分かりづらいことも多いかと思います
メールなど、文字や文章ではニュアンスが伝わらなかったり、誤解や思い違いなども起こりやすいので、
お電話や、Zoom、LINEなどのオンラインでもご対応させて頂きます
できるだけ専門用語を使わず、どんな小さなご質問でも、何回でも、とことんお答えします
ぜひお気軽にお問い合わせください
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