菊理の『雅楽の楽器解説シリーズ① 笙ってどんな楽器?―「天空からの光」を奏でる楽器』|イチから習える雅楽教室

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雅楽の演奏を初めて見ると、目を引く楽器があります。細長い竹の管が何本も立ち並び、両手で大切に抱えるように演奏する楽器。

それが「笙(しょう)」です。

「これは何という楽器ですか?」

「ふしぎな形の楽器ですね!」

菊理の演奏会でも、そんなお声をよくいただきます。笙は、見た目も音色も、そしてその歴史も、とても個性的な楽器です。

今回は、笙の歴史やルーツ、音色、ふしぎな魅力をご紹介します。

「笙」ではなく、正式には「鳳笙」

普段は「笙(しょう)」と呼んでいますが、正式名称は「鳳笙(ほうしょう)」です。

「鳳」という字が入っているのは、笙の姿が想像上の鳥である「鳳凰(ほうおう)」が翼を休めている姿を模しているからだとされています。

確かに、何本もの竹管が左右に広がる姿は、鳥が羽を広げているようにも見えます。楽器の形そのものに、古代の人々の美意識が込められている。そう考えると、笙を見る目も少し変わってきませんか。

笙の歴史とルーツ

笙は、日本で生まれた楽器ではありません。そのルーツは、古代の中国をはじめとするアジア大陸にあります。

笙のように、空気を送り込んで金属製のリードを振動させる「フリーリード」の楽器は、古代アジアに広く存在していました。そうした楽器や音楽が日本へ伝わり、日本にあった音楽文化とも結びつきながら、やがて雅楽の世界へと受け継がれていきます。

現在の雅楽は、5~6世紀頃から大陸や朝鮮半島などから伝わった音楽・舞をもとに発展し、平安時代の10世紀頃には日本独自の形に整えられていきました。つまり笙の音色は、

「はるか昔のアジアから日本へ渡ってきた音が、長い年月をかけて受け継がれてきたもの」

なのです。

今、私たちが笙を手にして音を出すとき、その響きの向こうには、1000年以上にわたる歴史があります。それを考えると、なんだか不思議な気持ちになりませんか。

笙は「和音」を奏でる楽器

雅楽には、さまざまな楽器がありメロディを演奏する楽器を「管楽器(かんがっき)」と言います。管楽器には笙、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)があり、その中で笙の大きな特徴の一つが複数の音を重ねて和音を奏でることです。

篳篥や龍笛が旋律を奏でる一方で、笙は複数の音を同時に響かせます。そのため、笙の音は「メロディーを歌う」というよりも、

音楽の空間をつくる

ような役割を持っています。一つ一つの音が前に出てくるのではなく、いくつもの音が重なり、一つの響きになって広がっていく。これが笙ならではの魅力です。

笙の音色は「天空から降りそそぐ光」

笙の音色を表す言葉として「天空から降りそそぐ光」という表現があります。とても雅楽らしい、幻想的な表現ですよね。実際に笙の音を聴いてみると、きらきらとした透明感のある響きが、空間いっぱいに広がっていきます。

「空から光が降ってきたよう」
「霞の向こうから音が広がってくるよう」

そんなイメージもお客様からいただきます。では実際どんな音色か、菊理の演奏する「笙の独奏」を聴いてみましょう。

いかがでしたか?

雅楽の音色には、現代の音楽とは少し違う時間の流れがあります。笙の響きを聴きながら、ほんの少しだけ昔の日本に思いを馳せてみる。それも雅楽の楽しみ方の一つかもしれません。

笙はどのくらいの大きさ?

笙は、たくさんの竹が立っているので、実際よりも大きく見えるかもしれません。標準的な大きさは、

長さ:約50cm
直径:約7cm

ほど。重さは楽器によって違いますが、およそ300~500gほどです。

「もっと重いと思っていました!」

という方も少なくありません。実際に手に取ってみると、意外とコンパクトで軽く感じるかもしれません。ただし、演奏するときには両手でしっかりと支えながら、決められた位置で構える必要があります。

笙の構え方

笙は、両手で楽器を支え、口元に吹口を当てて演奏します。この姿勢も、笙の特徴的な美しさの一つです。雅楽の演奏では音だけでなく

楽器の持ち方、姿勢、動きまで含めて「演奏」

と考えることができます。笙を構えた姿は、どこか静かで凛としていて、平安時代の絵巻物からそのまま抜け出してきたようにも見えますね。

笙の演奏を見てみたいと思ったあなたへ

笙は、写真や映像で見るだけでなく、実際に目の前で見ると、また違った魅力があります。

何本もの竹管が並ぶ独特の姿。
演奏するときの静かで美しい所作。
そして、目の前で響く笙の音色。

「実際に雅楽を聴いてみたい」
「笙を近くで見てみたい」

そんな方におすすめしたいのが、菊理の「出張雅楽演奏プラン」です。

菊理の出張演奏では、笙だけでなく、篳篥(ひちりき)や龍笛(りゅうてき)など、さまざまな楽器の音色を一緒に楽しむことができます。

菊理では、企業・団体のパーティー演奏、各種イベント、学校や文化施設の催し、神社仏閣など、さまざまな場所へ出張して雅楽を演奏しています。

会場の雰囲気や目的に合わせて、雅楽の演奏だけでなく、楽器や雅楽の歴史についてのお話を交えたプログラムもご用意しています。普段なかなか見る機会のない笙を、実際に目で見て、その音色を耳で感じる。

雅楽をもっと身近に感じていただくきっかけとして、日本唯一、夫婦のプロ雅楽演奏ユニット「菊理の出張演奏」をぜひご利用ください。

「雅楽を聴いてみたい」というお気持ちから、雅楽との出会いが始まるかもしれません。

笙を習ってみたいと思ったあなたへ

対面レッスン

講師から直接学ぶことができる対面レッスンです。姿勢や楽器の構え方、息の使い方など演奏の基礎はもちろん、笙の扱い方、保管方法、長く楽しむためのコツなど、文章や動画だけではわかりにくいところも、一つ一つ確認しながら進めていきます。

「雅楽を習うのは初めて」という方も優しくていねいに学べますので、どうぞご安心ください。

また、楽器をお持ちでない方は「鳳笙スタートセット」をご用意しています。お気軽にお問い合わせください。

オンラインレッスン

遠方にお住まいの方や、近くに雅楽教室がない方には、オンラインレッスンをご用意しています。パソコンやタブレットを使って、ご自宅からご自分のスケジュールに合わせて受講できます。

「雅楽を習ってみたいけれど、近くに教室がない」

そんな方にも、雅楽を学ぶ機会を届けたい。それが、菊理がオンラインレッスンを行っている理由の一つです。

グループレッスン(雅楽ワークショップ千里)

「雅楽に興味はあるけれど、どこで習えるのか、体験できるのか分からない…」
そんな方は、ぜひ「雅楽ワークショップ」へお越しください。私たちは、日本の伝統文化をより身近に、楽しく繋いでいくお手伝いをしています。

雅楽ワークショップは現在、全国5会場で開催しています。

  • 芦屋雅楽ワークショップ(芦屋神社)
  • 京都雅楽ワークショップ(安井金比羅宮)
  • 豊橋雅楽ワークショップ(愛知県豊橋市・前芝校区市民館)
  • 浜松雅楽ワークショップ(浜松市・あいホール)
  • 静岡雅楽ワークショップ(静岡市・西部生涯学習センター)

今回の記事では、笙の歴史やルーツ、音色、ふしぎな魅力、雅楽に触れる機会などをご紹介してきましたが、いかがでしたか?

ぜひ菊理の雅楽で笙の奥深い魅力を感じていただけたら嬉しく思います。菊理の出張演奏やレッスンが気になった方、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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