「ひとりで着られる十二単と空間演出」日本一の星空・阿智村観光体験|特注製作装束納品事例

菊理のホームページをご覧いただきありがとうございます。

このホームページでは、お客様のためだけに特別にお誂えした装束や調度品など、特別な一点物の逸品の数々を、商品の一例としてご案内しています。

今回は「日本一の星空」として有名でもあり、源氏物語・第2帖「帚木」の舞台となった伝説の地 ”長野県阿智村” の「阿智昼神観光局」様よりご依頼いただいた特注装束の製作事例をご紹介します。

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どこにも断られてしまった「ひとりで着られる」十二単

長野県阿智村・昼神エリアの観光事業に携わるご担当者様より、阿智昼神観光局が展開する「源氏物語帚木プロジェクト」の企画として

観光客が一枚でパッと羽織れて、一人でも簡単に着られる『星空をイメージした』十二単を作れないか

といった特別なご相談をいただきました。

従来の平安装束は構造上、

  • 着付けに複数人の手を要するため、体験向けに簡略化された衣装であっても「ひとりで着られる仕様」は非常に難しい
  • 通常の有職文様生地ではない「星空をイメージした特殊な柄」で、他社では断られてしまった

菊理はこの2つの難題に対し、一枚でさっと羽織れる仕様で且つ星空をイメージした特注衣裳として製作をお引き受けいたしました。

背景|源氏物語ゆかりの地での体験企画

今回の舞台である長野県阿智村園原は『源氏物語』第二帖「帚木」にゆかりを持つ、由緒ある歌枕の地です。

遠くからは草箒のように見えるものの、近づくと見えなくなるという不思議な巨木「帚木」の伝説が残るこの地で、「源氏物語の世界を体感する観光体験」として、平安装束の導入が企画されました。

現地打ち合わせ|イメージを共有するところから

まずは菊理が現地へ赴き、ご担当者様と直接お打ち合わせを行いました。平安装束に関しては触れる機会が少なく詳しい知識も薄いとのことでしたので、

  • 実際の華やかな平安装束
  • 平安時代のみやびな風情を感じさせる「空間演出(しつらえ)」

などの見本を持参し、具体的なイメージをご説明。

女性スタッフの方に実際に装束をお召しいただき、着用感や素材の質感を“体感”していただくことで、理解を深めていただきました。

そのうえで、伝統的な有職文様から現代的なパステルカラーまで、幅広い種類の生地の見本をご覧いただき、理想とする装束のイメージを丁寧にすり合わせていきました。

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コンセプト|「日本一の星空」を装束で表現

ご依頼主様からのご要望は明確で、

  • 阿智村の象徴である「日本一の星空」
  • 流星のきらめき
  • 「日本一の花桃の里」として有名な「可憐な花桃」

これらを装束で表現したいというものです。

しかし、伝統的な有職文様の中には理想のイメージを具現化するものがなく、伝統の枠を超えた完全オリジナル生地の開発に踏み切ることとなりました。

菊理は工房や職人と幾度も協議を重ね、星空の広がりと流星の輝きを表現した、唯一無二の生地を作り上げました。

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装束デザイン|星空から夜明けへ移ろう色彩

完成した装束は担当者様が思わず声を出して驚くほど、数々の難しい注文に応える「阿智村の情景そのもの」をまとったかのような装束に仕上がりました。

  • 表地:深い夜の色合いに煌めく星々を散りばめた「日本一の星空」を表現
  • 重ね(中陪:なかべ):「暁の水色」と「曙の白」で夜が明けゆく景色を表現
  • 単衣(裾):やわらかな桃色で花桃が咲き誇る「日本一の花桃の里」を表現

これらのイメージを幾重にも重ね、色の構成により「夜から朝へと移ろう時間の流れ」を一着の装束で表現しています。

体験用スタイル|「ひとりで着られる」構造への工夫

観光体験としての使いやすさを重視しつつ、

  • 一枚で羽織れる構造
  • ひとりで着脱可能
  • 平安装束として見劣りしない見栄え
  • 本格的な平安装束としての仕立て

といった工夫を施した特別仕様として制作しました。
伝統美を損なわず、体験としてのハードルを下げる――そのバランスを丁寧に追求しています。

空間演出|フォトスポットをトータルコーディネート

装束の美しさを最大限に引き出すためには周囲の「撮影空間(フォトスポット)」一式の演出も欠かせません。その演出も併せて菊理がお引き受けいたしました。

  • 几帳(きちょう)・壁代(かべしろ): 平安の優雅な空間を仕切る幕。
  • 緋毛氈(ひもうせん): 足元を鮮やかに彩る赤い毛氈。
  • 衣桁(いこう): 装束を美しくディスプレイするための専用スタンド。

これら一式を揃えることで、どなたでも一瞬にして平安時代へタイムスリップできる空間が完成しました。

ご納品|実際の運用までサポート

出来上がった装束、調度備品を携え、現地に赴きご納品と共に、

・装束の展示手順

・装束の一人での着方
・写真映えする美しいポージング
・空間演出の設営方法、手順
・照明による演出効果(星空生地を引き立てる工夫)

・装束の手入れ
・出張展示の場合の持ち運びやすい装束のたたみ方

など、実際の運用を見据えたレクチャーを実施。

さらに、ご担当者様ご自身にも観光客役として装束を着ていただき、本当にひとりで着られるかを最終確認していただきました。

お客様の声

  • 丁寧にご対応いただきました。
  • 細かいところまで相談に乗っていただき、理想していたものを納品いただきました。
  • とても素敵な十二単を納品いただき感動しております。

まとめ|地域の物語を込めた「まとう体験」

今回の制作は、単なる衣装ではなく、地域の魅力や物語を「体験として形にする」取り組みでした。

菊理はお客様の想いやこだわり、イメージなどをていねいにヒアリングします。伝統に忠実なものから伝統を超えた特注装束の企画・制作、さらには空間演出までトータルでのご提案が可能です。

観光・イベント・文化体験など、
“本物を活かした体験づくり”をご検討の方は、ぜひご相談ください。

装束は専門用語が多く、分かりづらいことも多いかと思いますが、できるだけ専門用語を使わず、どんな小さなご質問でもお答えします。


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お電話や、Zoom、LINEなどのオンラインでもご対応させて頂きます。


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